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どれくらい経ったのだろうか。
私は今だに暗闇の中だ。
かき分けてもかき分けてもずっと暗いまま何も見えない。
瞳孔は限界まで開ききっているだろう。それなのに自分の手さえも見えない。
こんなことなら屋上から飛び降りるのではなく海に沈めばよかった。
どちらが苦しかっただろうか。
あの晩確かに私は死を選んだ。
すると、上から光がさしてきた。とても眩しい。目が痛い程だ。
自分の手がようやく見えたと思ったら、みるみるうちに光に飲み込まれた。
眩しくて閉じた瞳をそっと開ける。
海面の揺れが反射して珊瑚がきらきら輝いている。
ここは……海だ。海の中だ。
海底の空き瓶には色鮮やかな尾びれが映った。
気持ちいい。
くるしさなどまるでなかった。
私はきらきらした海の中を泳ぎつづけた。
どこまでも、どこまでも。
私は今だに暗闇の中だ。
かき分けてもかき分けてもずっと暗いまま何も見えない。
瞳孔は限界まで開ききっているだろう。それなのに自分の手さえも見えない。
こんなことなら屋上から飛び降りるのではなく海に沈めばよかった。
どちらが苦しかっただろうか。
あの晩確かに私は死を選んだ。
すると、上から光がさしてきた。とても眩しい。目が痛い程だ。
自分の手がようやく見えたと思ったら、みるみるうちに光に飲み込まれた。
眩しくて閉じた瞳をそっと開ける。
海面の揺れが反射して珊瑚がきらきら輝いている。
ここは……海だ。海の中だ。
海底の空き瓶には色鮮やかな尾びれが映った。
気持ちいい。
くるしさなどまるでなかった。
私はきらきらした海の中を泳ぎつづけた。
どこまでも、どこまでも。
その他
公開:19/07/18 02:30
更新:19/07/20 18:14
更新:19/07/20 18:14
夜野 るこ と申します。
(よるの)
皆さんの心に残るようなお話を書くことが目標です。よろしくお願いします。
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