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彼は身を削りながら、真っ白い平原を走っていた。この魔法陣を完成させなくては、主は闇に堕ちてしまう。期限まで、あとわずか……!
「待っていたぞ、エンピツ!」
突如、前から白い壁が現れた。
「貴様は……消しゴム!」
消しゴムは、ぐっと体を沈み込ませる。
「喰らえ、オールイレイサー!!」
一筋の閃光が駆け抜ける。
エンピツは、その勢いに彼方まで吹き飛ばされてしまった。
コロコロと転がる。見ると、これまで書き記した呪文が、きれいに消えていた。
「フハハハハ! 【シュクダイ】の完成は諦めるんだな!」
もはや、芯もわずかしかない。エンピツの命は風前の灯火だった。
このまま敗れてしまうのか……!
「そうはさせんぞ!」
「ボールペン!」
天から現れたのは、黒く鈍い輝きを放った、ボールペンだった。
ボールペンが走る。消しゴムも駆け出す。
両者は中心でぶつかり、そして……!
「待っていたぞ、エンピツ!」
突如、前から白い壁が現れた。
「貴様は……消しゴム!」
消しゴムは、ぐっと体を沈み込ませる。
「喰らえ、オールイレイサー!!」
一筋の閃光が駆け抜ける。
エンピツは、その勢いに彼方まで吹き飛ばされてしまった。
コロコロと転がる。見ると、これまで書き記した呪文が、きれいに消えていた。
「フハハハハ! 【シュクダイ】の完成は諦めるんだな!」
もはや、芯もわずかしかない。エンピツの命は風前の灯火だった。
このまま敗れてしまうのか……!
「そうはさせんぞ!」
「ボールペン!」
天から現れたのは、黒く鈍い輝きを放った、ボールペンだった。
ボールペンが走る。消しゴムも駆け出す。
両者は中心でぶつかり、そして……!
その他
公開:19/07/17 20:22
文房具
鉛筆
消しゴム
ボールペン
アクション
紙ではなく文字を食べて吐き出すヤギです。
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