走る製氷機

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直方体に足が生えている物体が、数メートル先を走っている。
俺はそれを追っていた。
バーベキューの準備をしていたら、突然製氷機が立ち上がり、走り出したのだ。
俺は訳も分からず走って追いかけた。
製氷機は足が速く、全然追いつくことができない。
俺も学生時代はかなり早い方だったのだが......。
俺は走った。全力で走った。必死に走った。
すると、製氷機が急に立ち止まった。
思わず俺も止まってしまう。
相当走ったようで、俺は肩で息をしていた。
一瞬間があった後、製氷機はゆっくりと振り向いた。
目なんてないはずなのに、見つめられている気がした。
なぜだか、俺はそれ以上走る気をなくしてしまった。
それから製氷機は向き直り、再び走り出した。
ホラー
公開:19/07/11 23:34

田坂惇一

ショートショートに魅入られて、自分でも書いてみようと挑戦しています。
まだまだ下手ですが、とにかく書いて読んでいます。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。

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