運命のダークホース

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運命の赤い糸、売ります。

そんな謳い文句に騙され、また赤い糸を買ってしまった。
前回購入した時は、私には勿体ないくらいのイケメンに辿り着き、浮かれたものだ。
しかし、その男は浮気性だった。挙句の果てには「俺、お前と本気で付き合ってたわけじゃねーし」と開き直られた。
どこが運命の赤い糸なのよ! と、その時は怒っていたのに、懲りもせずまた買ってしまった。
ケチって一番細くて安い糸を買ったせいかな、と思って今回は一番太くて高い糸にした。
「あぁ、私の白馬の王子様はどこ? 待ってて、今いくわ」
私は赤い糸を辿って行った。そして着いた先には、馬。
人間ですらないとは。しかも漆黒の馬。また騙された! そう思っていたけど……。

その馬は競走馬だった。優良血統ではなかったが、G1で勝利を収める。
その時の騎手が私。3枠の赤帽子を被り、この馬で女性騎手初のG1勝利を収める事となるのは、もう少し先のお話。
その他
公開:19/07/11 23:00
更新:19/07/11 23:03
本気じゃないって運命の糸 スクー

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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