新宅2泊3日

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あいつが夏になりキセイした。

ピョンピョン跳ね回るテンションの高さと
人懐っこさは昔のまま。
すぐ相手の懐ならぬ、ふくらはぎに付け込み快適に暮らしている。


彼は蚤なのである。
そして我輩は野良猫である。

ミーハー。いや時代の最先端である彼は、
だらだらするか、近所の猫マニア達に撫で回されるか餌を食べるかくらいしか楽しみがない我輩に、目新しい生き抜くための情報を教えてくれる貴重な存在だ。

今年は待望の新宅情報。採取した人の血液のDNAから猫好きか否か。家族構成・飛び入りOKかを分析し新作レンタルDVDの告知のように教えてくれるのだ。連日猛暑の中、野外で暮らすには酷な我々には有難い情報。

受入日が解禁されるとその町は猫で溢れ返る。しかし新宅に泊まれるのは2泊3日・2匹様まで。

新宅玄関前には常に「貸出中」の札が下がっている。

戦いに破れた我々は渋々旧宅を練り歩くのだ。
ファンタジー
公開:19/07/09 22:37
更新:19/07/09 23:56

okuyapril

はじめたばかり、よろしくお願いします。

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