よっとこ又次郎

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我輩は赤城の又次郎。齢二百年を重ね本年からこの猫又大祭に参加させて頂くことになりました。以後お見知りおきを。瀬戸内に浮かぶこの島で各地の猫又の皆様とお逢いできるなんて光栄の極み。生き別れになった兄もきっと草葉の陰から喜んでくれましょう。

にゃんと之はマタタビ酒ではございませぬか。あぁ旨い。兄にも飲ませてやりたかった。へぇこれからとてもお偉い方がお話を。ほぅ。最年少で本営に入られて。凄い方なんですなって、ウンニャー!あの額の煮干し傷。兄のものに間違いない。

あいや暫く。そこを通してくだされ。いやマタタビ酒ですか。ペロにゃん。旨いっ。が、急いでおりますのでまた。あいや暫く、へぇマタタビ酒を。ペロにゃん。いやはやうまにゃん。にゃぁしてってマタタビの。ぺろっ。ベロリっ。もう酔って尻尾まで真っ赤。とてもあそこまで辿り着けない。そうだ!

おーい。誰かぁ。あのお偉いさんをここまで持ってきてくれぃ。
ファンタジー
公開:19/07/09 10:43

銀座愁流

銀座といいます。

いつもはもう少し長めのものを書いています。
https://note.mu/ginzasur
 

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