猫いちご・練乳味

8
14

初デートの日。僕達は「猫いちごあります」というハウスに到着した。入口で練乳を渡され、中に入った。
僕は初めて猫いちごを見た。猫いちごは三毛おとめ、にゃほう、アメほっぺなど種類も豊富だ。ピンポン玉サイズの猫がふわっと丸くなって、お尻には緑のスカートのようなヘタ。そこから尻尾をにゃりっと出して茎に巻きついている。何列も並ぶ猫いちごの木には、数え切れない程の猫いちごがぶら下がっている。

「これ食べるの?」
「ばーか」

彼女は練乳を猫いちごに近づけた。すると猫いちごはチラッと顔を出して、ペロペロ舐め始めた。必死に練乳を舐める姿はとてもいじらしい。

出口で籠入りの猫いちごが売られていた。僕の部屋は狭いがこのサイズならば。

帰宅する車内で彼女は手のひらの上の猫いちごを撫でていた。

「猫葡萄とか猫メロン、猫スイカもあるの。一緒に行きたいな」

僕は頷いた。
僕の部屋が猫畑になる日も近い。
ファンタジー
公開:19/07/07 18:18
更新:19/07/08 22:12

たらはかに( 日本 )

たらはかに

https://twitter.com/tarahakani
猫ショートショート入選 「猫いちご ・練乳味」
渋谷ショートショート入選 「スク・ラブラブ・ランブル交差点(哀)」とか。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容