真理

「さあ、最後の審判の決着をしようではないか。もうこれ以上、失う者はない。愛すべき者は、皆、悲しき虚空に吸い込まれていってしまった。私はただ天涯孤独に生きる道を選んだ。お前はどうだ？この世界に不服の一つもないのか？」
ブッタは、剣を床にひれ伏す敵の頬につきつけてといた。
「知るかそんなもの。私は私なりの真理のもとでお前らと戦った。偶像でもいいと崇拝した我々の宗派は、空瓶でさえも神に思えた。もう、俺達は後戻りができない。だから、お前のような人間にこの心臓を貫かれても満足さ。なあ、ブッタ。お前はみたんだろ。俺達の苦の先とやらに待ち受けるニルバーナとやらを」
「私達は争い合うことでしか、互いを認めることはできないのか？我々の共立の先に待ち受ける変化を受け容れる覚悟はないのか？」
ブッタは、剣を折る。
我々が争いをやめるその日、七日の晴天が続くのを信じて・・・