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寺の写経室を覗くと沢山の人がいた。部屋の隅に置かれた機械に「ダイヤゲット!」と書かれた記念写真がいくつも貼られていた。何事かと受付で聞いてみると、写経を完成させて機械に入れるとダイヤが貰えるらしい。仏様の言葉は金言ならぬダイヤモンド言というわけか。
さっそく俺も三千円払って挑戦した。薄く印刷された文字を筆でなぞる。
簡単だ。俺は昔から塗り絵が得意だったんだ。
お経だけに興が乗ってきたぜ。
ノリノリだ。
あ、ちょっとはみだした。
あ、一本多かった。
まあいいや。
スラスラと写経を完成させて機械に紙を入れた。厳かな音楽が流れた後、コトリと音がした。取出口を見るとガチャのカプセルが入っていた。
カプセルを開けると真っ黒な炭が入っている。
「なんだこれ?」
一緒に入っていた紙に何か書いてあった。
『写経レベル2。あなたの心の炭をダイヤに変えるには、気の遠くなる年月が必要です』
余計なお世話だ!
さっそく俺も三千円払って挑戦した。薄く印刷された文字を筆でなぞる。
簡単だ。俺は昔から塗り絵が得意だったんだ。
お経だけに興が乗ってきたぜ。
ノリノリだ。
あ、ちょっとはみだした。
あ、一本多かった。
まあいいや。
スラスラと写経を完成させて機械に紙を入れた。厳かな音楽が流れた後、コトリと音がした。取出口を見るとガチャのカプセルが入っていた。
カプセルを開けると真っ黒な炭が入っている。
「なんだこれ?」
一緒に入っていた紙に何か書いてあった。
『写経レベル2。あなたの心の炭をダイヤに変えるには、気の遠くなる年月が必要です』
余計なお世話だ!
ファンタジー
公開:19/07/08 15:50
スクー
お経ダイヤモンド
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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