保護猫と魔術師

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心に傷を負った保護猫の前に現れる銀髪の青年魔術師がいる。
彼は一軒の保護猫カフェに現れた。
ハチワレ猫と白猫を治療をする為に。
ハチワレは彼に気づいて『フー』と威嚇した。彼はクルンと右手を回すと、手に心を癒す櫛を出し、そっとハチワレを撫でた。威嚇したハチワレは櫛で毛を梳かすと平穏な気持ちを取り戻し、ゴロゴロと喉を鳴らす。「もう、取れるぞ」三回梳かすと、櫛に黒いビニール袋が引っかかり、ハチワレの身体から出てきた。「これで人間に捨てられそうになったんだよな。取れたよ」
次は白猫。彼がフーと息を吹きかけた。白猫は白い綿毛になり、空中に舞う。それと同時に身体から黒い釘が下に落ちた。この釘は今まで人間に受けた虐待の傷だ。白い綿毛は彼の腕の中でまた丸くなり、白猫に戻る。白猫は彼の手を優しく舐めた。
「本当は僕の出番がないのが、良いのだが」そう言いカフェを出る彼の後ろには、三つの長い尾っぽが生えていた。
ファンタジー
公開:19/07/08 00:19
更新:19/07/08 00:20
猫びより

さささ ゆゆ( 東京 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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