我輩の家族

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 我輩は、猫である。名前はミミ。
我が家にいる犬は、雑種のモモ。パピヨンのココとナナ。チワワのリリ。御主人様の名前の付け方は単純。モモは体重15㎏。我輩は、モモの背中にひょいと載る。ココとナナは、歯が1本もないお年寄り。3人とも我輩の子分さ。
 ただひとり、やつは手におえない。我輩が散歩に出ようとすると、窓越しから吠えまくる。
「ミミ、どこ行きやがる! 俺も連れてけ」とリリは窓を両前足で引っ掻き回した。我輩は、犬語はわからないふりして、首をかしげてリリを見つめた。
「連れてけて言ってるだろ!」リリはさらに窓をひっかきまわし、窓が地震のように揺れる。
「リリ、こら。何やってるの!」と御主人様の怒りのお声。
ざあまあみろと、散歩に出かけた。
 もう真っ暗だ。御主人様は2階でお休みか。2階に登って、窓から鳴けど、家には入れない。御主人様が朝刊をとりにドアが開いた。今や真冬の2月、髭まで凍った。
その他
公開:19/07/07 19:04

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