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晩蝉が詫び寂しく鳴く夕暮れ、神社の境内に、猫が1匹、猫が2匹と集まってくる。
夜が帳を落とす頃、草むらを見渡すとあちらこちらに猫がいる。何十、いや何百。
外に出れない家猫も皆、窓を眺め神社を見つめる。
晩蝉の声に合わせて、猫の眼が光る。
それはいつもの暗闇で光る眼の輝きとは異なり、仄かに揺らぎ蝋燭の炎のように暖かく光る。
燃ゆる眼は猫の今世の面ではなく黄泉の面を灯し、小々波のように寄せては返し瞬く。
天の川の星たちもここよと瞬く、また小々波のように。
それは、天と地がひとつになり、上下戸惑う、宙に浮く感覚…
「ばあちゃんよ。神社のあれはなんだぁ?」
「あれは猫の雪洞よ。猫たちはこの時期にお盆をすんだぁ。あの世に行った猫達に此処に降りてこいさと、眼の光で教えるのさ」
「そうかぁ、だから今日は足元が温いんだなぁ、タマさオレの足にまとわりついてんだべ」
生死超え、猫は愛を届けに行く。
夜が帳を落とす頃、草むらを見渡すとあちらこちらに猫がいる。何十、いや何百。
外に出れない家猫も皆、窓を眺め神社を見つめる。
晩蝉の声に合わせて、猫の眼が光る。
それはいつもの暗闇で光る眼の輝きとは異なり、仄かに揺らぎ蝋燭の炎のように暖かく光る。
燃ゆる眼は猫の今世の面ではなく黄泉の面を灯し、小々波のように寄せては返し瞬く。
天の川の星たちもここよと瞬く、また小々波のように。
それは、天と地がひとつになり、上下戸惑う、宙に浮く感覚…
「ばあちゃんよ。神社のあれはなんだぁ?」
「あれは猫の雪洞よ。猫たちはこの時期にお盆をすんだぁ。あの世に行った猫達に此処に降りてこいさと、眼の光で教えるのさ」
「そうかぁ、だから今日は足元が温いんだなぁ、タマさオレの足にまとわりついてんだべ」
生死超え、猫は愛を届けに行く。
ファンタジー
公開:19/07/07 12:03
更新:19/07/09 23:36
更新:19/07/09 23:36
猫びより
最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。
「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。
なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。
でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。
Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2
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