猫吉の夢

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猫吉は大学二年生である。将来の夢は猫国の総理となり、その後は世界国大統領になろうと、勉強に励んでいた。
其のためには猫国のことはもちろん、世界各国の歴史や動きを知るべく研究を進めていたが、猫出版社からは犬国、烏国、鼠国、土竜国等に関する書籍も多数出されており、また各国語の言語勉強教材もあった。
犬国教材からは災害時の救助方法や対策を学び、烏国からは廃棄物のリサイクルや食料確保術を、鼠国からは繁殖技術を、土竜国からは地下の有効利用法や採掘技術等を学んだ。
同時に各国語も身に着け、旅をしながら直に話を聞いいたり話しもした。
我が猫国では爪磨きにはネイルサロンが良いとか、ブランド物が欲しいとか、どこそこの食事は最高、缶詰はサバ缶が一番とか話題になっていた。
猫吉は各国にはそれぞれの歴史と個性があり、それらを互いに尊重し認め合うことから各国の繁栄と平和が持続する社会が実現出来ると確信した。
青春
公開:19/07/07 10:25
更新:19/08/06 21:22

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