フォルテシモ
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意識が朦朧とする中、難関大学試験の前哨戦、俺は眠気と戦っていた。
遠くからネコが鳴いているように聞こえる。か弱いお母さんネコを探すような、呼びかけるような鳴き声が、深夜の住宅街に聞こえてくる。
「にゃ!」
尻尾を踏まれた時のびっくりするような鳴き声が耳元で聞こえた。頭を振り回し眠気を払い、部屋を見渡したがそこにはいない。
俺は何故だかわからないが裏庭へ飛び出した。
そこにネコがいると信じていた・・・が、直感は外れ、きれいな満月の下、雑草がゆらゆら揺れているだけだった。
伸び縮んだ形状の違う雑草を俺はじっと眺めた。
「雑草でも個性があるのか」
耳元でまた鳴き声が聞こえたかと思うと、俺はいつのまにか机で寝ていた。右頬にネコの顔のような痣をつけた俺は、ありふれた自信で試験会場に向かった。
試験日は翌日だった。
枯れ草のようになった俺は、ネコのように寝たきりになった。
遠くからネコが鳴いているように聞こえる。か弱いお母さんネコを探すような、呼びかけるような鳴き声が、深夜の住宅街に聞こえてくる。
「にゃ!」
尻尾を踏まれた時のびっくりするような鳴き声が耳元で聞こえた。頭を振り回し眠気を払い、部屋を見渡したがそこにはいない。
俺は何故だかわからないが裏庭へ飛び出した。
そこにネコがいると信じていた・・・が、直感は外れ、きれいな満月の下、雑草がゆらゆら揺れているだけだった。
伸び縮んだ形状の違う雑草を俺はじっと眺めた。
「雑草でも個性があるのか」
耳元でまた鳴き声が聞こえたかと思うと、俺はいつのまにか机で寝ていた。右頬にネコの顔のような痣をつけた俺は、ありふれた自信で試験会場に向かった。
試験日は翌日だった。
枯れ草のようになった俺は、ネコのように寝たきりになった。
その他
公開:19/07/04 23:05
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