360度一か八か

2
5

天球を空に浮かべる。
すると、そのレンズとなった天球の星を眺めていると、
拝むように手を合わせる。
一か八か星に運命を託す。
360度見渡せば、空には星が瞬いている。
天球はプラネタリウムか?と言われると、
そうでは無いと答える。
占いみたいな装置で、
星の判定で一か八かなのだ。
ロマンチックな気がしないかな?
天球は寿命が来ると、破裂する。
星が爆発するように、役割を果たすと
消えるのだ。
少し寂しくて、切なくないかい?
今日も、この一か八かを星に委ねる
青年がいた。
彼は若くして重い病気を抱えていた。
だから、天球の装置を使って、
元気な体になるように、祈った。
でもね、もし治ったとしても
それは気休めにしかならないのだよ。
天球は、夢を映す装置でもあるから、
君の力が立ち上がるように背中を押すだけ。
君に必要なのは、
生きる勇気かもしれない。
それだけは気づいて欲しい。
星より。
ファンタジー
公開:19/07/05 23:04

小脇 進( 埼玉県 )

小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。

「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
                                                                               
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容