完璧主義者の心労

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「それで、話って何?」
「実は悩みというか、吐き出したいことがあるんだ」
「お前が?一流大学を出て、一流企業に勤め起業。その会社も業績いいんだろう?その上超美人の奥さんもいるし。何が不満なんだ?」
「実はそのことなんだ。信じられないかもしれないが、俺はタイムリープができる。生まれてこのかた何千万回も時を遡ってるんだ。失敗しては遡り、成功するまで続けてきた。途方も無い作業だったよ。ただ、俺の完璧主義な性格は小さなミスも許さなくてな。結果的に今の地位があるんだ。」
「にわかには信じがたいが......。その秘密を俺に話すのは、お前が言うミスではないのか?」
「俺だって一人で抱えているのが辛くなる時だってあるんだ」
「それで、話って何?」
「例の事業に関して進展があったんだ。それを共有しようと思ってな」
ファンタジー
公開:19/07/05 19:22

田坂惇一

ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。

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