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「あなたのことが好きです。だから、これからも、一緒にいてください」
桜井は、真結の前で跪き、そっと、婚約指輪を差し出した。

真結ははっとした表情を浮かべた。

「どんなにつらい試練でもさ。二人なら一緒に乗り越えていけると思うんだ。僕は、少し頼りないけれど、真結を幸せにする自信だけはあるんだ。だからさ・・・」

「無理・・・」

「え・・・」

真結は、指輪に手を伸ばし、それを薬指にはめようとしたが、サイズがあわなくて入らなかった。

「だって、こうなると思っていたから」

桜井は、しまったと自分の頭を抱え込んだ。

「もう一回、告白させて。お願い」

「いいよ。もう・・・でも、ありがとうね。私はあなたのその優しさにひかれたの。だから、これからもずっとついていくよ。だからね。私を絶対においていかないで」
真結は指輪をポケットにしまい、桜井の胸に飛び込んだ。
青春
公開:19/07/02 20:43

神代博志( グスク )









 

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