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僕は以前、砂時計を持っていた。水色の雨粒のような砂の、三分間時計だった。
いつからか、それを使うと、かすかな音がするようになった。消え入りそうな、雨音のような音だ。
ある時、僕はその砂時計を机の上に落として、割ってしまった。
なんと割れたガラスの下には、砂ではなく、小さな水溜まりができていた。
しかし、それもじきに消えてしまった。蒸発したのだろうか。
その事があって以来、僕の机の上で、時々、不思議な事が起こる。
気づくと、机に小さな水溜まりができているのだ。
僕はあえて、それをふき取りはしない。
なぜなら、その水溜まりは、かっきり三分間が過ぎると、消えるからだ。
多分、机の上から蒸発した水は、部屋の上の方で、小さな雲を作る。
しばらくすると、また小さな雨となって降ってくる。
水溜まりが消えるまでに、三分間かかる。
それは、小さな“雲と雨の”、三分間時計なのだ。
いつからか、それを使うと、かすかな音がするようになった。消え入りそうな、雨音のような音だ。
ある時、僕はその砂時計を机の上に落として、割ってしまった。
なんと割れたガラスの下には、砂ではなく、小さな水溜まりができていた。
しかし、それもじきに消えてしまった。蒸発したのだろうか。
その事があって以来、僕の机の上で、時々、不思議な事が起こる。
気づくと、机に小さな水溜まりができているのだ。
僕はあえて、それをふき取りはしない。
なぜなら、その水溜まりは、かっきり三分間が過ぎると、消えるからだ。
多分、机の上から蒸発した水は、部屋の上の方で、小さな雲を作る。
しばらくすると、また小さな雨となって降ってくる。
水溜まりが消えるまでに、三分間かかる。
それは、小さな“雲と雨の”、三分間時計なのだ。
ファンタジー
公開:19/03/31 22:10
雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。
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