人間査定機
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そのATMの存在はあまり知られていない。
普通のATMは預けたお金を引き出すものだが、この機械は違う。人間の価値を査定して、いくら引き出せるかを決める。設置された場所も公表されていない。
有名政治家がお忍びでやってきた。選挙活動の真っ最中で、資金が足りなくなったのだ。
「こんなところを見つかったら、支持者になんと言われるか」
監視カメラの前に立ち、査定ボタンを押す。
「あなたが引き出せる金額は0円です」
「何だって! 20年間議員をやってきた俺の価値がないなんて」
男は画面をバンバン叩いたが、表示は変わらない。
「しかたがない。他を当たってみるか」
議員はトボトボと帰っていった。
残されたATMの画面は静かに光っている。
「職業:無職」
普通のATMは預けたお金を引き出すものだが、この機械は違う。人間の価値を査定して、いくら引き出せるかを決める。設置された場所も公表されていない。
有名政治家がお忍びでやってきた。選挙活動の真っ最中で、資金が足りなくなったのだ。
「こんなところを見つかったら、支持者になんと言われるか」
監視カメラの前に立ち、査定ボタンを押す。
「あなたが引き出せる金額は0円です」
「何だって! 20年間議員をやってきた俺の価値がないなんて」
男は画面をバンバン叩いたが、表示は変わらない。
「しかたがない。他を当たってみるか」
議員はトボトボと帰っていった。
残されたATMの画面は静かに光っている。
「職業:無職」
SF
公開:19/03/31 11:53
更新:19/03/31 11:55
更新:19/03/31 11:55
スクー
お忍びATM
短い物書き。
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