落ち着く先は

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童話に出てきそうなごくごくありふれた森の中。2つの切り株の上に狼と犬が座って話をしていた。
狼が犬に、「犬くんはみんなから親しみをもたれやすくて羨ましいよ」と少し疲れた表情で言った。いやいやと首を横に振る犬は、「狼さんはワイルドでカッコよくて憧れる存在だよ」と言った。実はさっきお金を掘り当て褒められたばかりで犬は上機嫌だった。
さらに「僕なんか誰かと一緒じゃないと生きていけないし。その点、狼さんは一匹でも生きていけるでしょ?」と言うと
「ん〜でもさ、一匹で生きてくって大変だよ」と私生活の暴露が始まった。だってから始まり「だって老婆の女装させられるんだぜ?お腹に石入れられるんだぜ?」と独り身で食べていく為の必死さを狼は語った。
犬は何も言いかえせず。そして「飼い犬最高」と心底感じ、家路に着きました。
その他
公開:19/04/01 21:39

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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