幻想動物見聞録・照史の場合
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白い蜘蛛が沸いてるな、とは思っていたんです。でも違った。よく見たら足が5本しかない。なんだろう?ってよく見ると、手首でした。雛祭り人形みたいに繊細な、細くて白い極小の手首。それがカサカサ、天井とか床を走るんです……。気味悪いけど、別に何も悪さをしないから放っておいたわけなんです。でも、よく見たら二匹いたんです。右手と左手。それからどんどん増えて、冷蔵庫の床下に何か集めてるんですよ。気にしないように努めていたんですが……この間、毛髪を集めているのに気がついてしまって。だからこの間、覗き込んだんです。でも、いなかった。だから、出て行ってくれたのかと安心してその夜眠りました。
だけどその日から変な夢を見るんです。自分が小さな虫になった夢で、私自身を天井から見下ろしている夢。この間なんか、私の枕元まで降りてきました。死んだように眠っている私の首元に忍び寄るのです。先生、明日はどうなるんでしょうか。
だけどその日から変な夢を見るんです。自分が小さな虫になった夢で、私自身を天井から見下ろしている夢。この間なんか、私の枕元まで降りてきました。死んだように眠っている私の首元に忍び寄るのです。先生、明日はどうなるんでしょうか。
ホラー
公開:19/04/01 14:14
幻想動物見聞録
書類名『虫になる』
400文字の面白さに惹かれて始めました!
文字や詩のようなものを書くのが趣味です。
情緒不安定気味でアゲサゲ落差のひどい人間ですw
いろんな方々の作品を読んで、心を豊かにしていきたいです。
無料の電子書籍をつくりました。
『ショートショート作品集カプセルホテル【】SPACE』
a.co/1VIyjHz
『枇杷の独り言』
ショートショートコンテスト『家族』最優秀賞頂きました。
写真は全て自前でやっています(笑)
こちらで写真を紹介、ハガキにと販売しております!
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