新しい家と子ども
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春、新生活を迎えるにあたって引っ越した先の家は、兎角壁が薄い。
生活音ダダ漏れなので、さて、と思案する。
上の階に住んでいるのは、子どものいるご家庭のようだ。
不思議なのは、夜も遅い時間に子どもが走り回ること。それも、21時~22時。
ある日、掃除をしていると、上から住人が降りてきた。子どもも一緒だ。幼い男の子。
「こんにちは」と挨拶を交わす。子どもは照れているのか、さっさと外へ出た。今日は少し寒い日だが、わりと薄着だな。そう思いつつ、家に入った。
一週間ほど経った頃だろうか。子どもだけが階下へ降りてきた。
「こんにちは。今日は一人?」
今日も照れて居なくなるか、と思ったが、
「うん。僕だけで行くところがあるから」
そう言って出ていった。少し後に女性が降りてきたので話すと、驚いて「うちには子どもは居ませんよ?」
「え?」
では、あの子は誰だったんだ?
行くところ?
私の中に謎だけが残った。
生活音ダダ漏れなので、さて、と思案する。
上の階に住んでいるのは、子どものいるご家庭のようだ。
不思議なのは、夜も遅い時間に子どもが走り回ること。それも、21時~22時。
ある日、掃除をしていると、上から住人が降りてきた。子どもも一緒だ。幼い男の子。
「こんにちは」と挨拶を交わす。子どもは照れているのか、さっさと外へ出た。今日は少し寒い日だが、わりと薄着だな。そう思いつつ、家に入った。
一週間ほど経った頃だろうか。子どもだけが階下へ降りてきた。
「こんにちは。今日は一人?」
今日も照れて居なくなるか、と思ったが、
「うん。僕だけで行くところがあるから」
そう言って出ていった。少し後に女性が降りてきたので話すと、驚いて「うちには子どもは居ませんよ?」
「え?」
では、あの子は誰だったんだ?
行くところ?
私の中に謎だけが残った。
ミステリー・推理
公開:19/03/30 13:25
更新:19/03/31 09:54
更新:19/03/31 09:54
思いついたままに、文字を綴る。
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