彼岸

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失くすことばかりが人生なのだろうかと思った日も少なくはなかった。

肌寒くなってきた秋の彼岸に、血の色にも似た紅色の彼岸花を摘む。

たった一瞬で失くした分だけ摘み集める。

泣きたいわけではなかったのに溢れて零れてしまった涙を、知る人はいないでほしい。

遠く後ろのほうから、あなたの声がした。
ファンタジー
公開:19/03/30 07:48
更新:19/04/24 13:20

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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