苦しんで、なお

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もう二度と帰ることはできない過去を懐う度、苦しくなる胸を抱いて手放してしまおうと思う。

けれど甘酸っぱい季節を捨てるなんていう真似は簡単にできるものではなくて、今夜もわたしはひとり、部屋の隅で息苦しさに悶える。

頭の中で、記憶の中のあなたが囁く。

己のことも捨て去りたいと言うのか、と。
恋愛
公開:19/03/27 07:16

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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