石橋を叩いて跳ぶ男

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彼は順番を迎えると、おもむろに測量機を設置し測定を始めた。
それから風向きを確認し、気温を計り、湿度をメモし、奇声をあげながら塩をまいた。
いつの間にやら周辺は緊迫感が漂い、皆が彼に視線を注いでいた。
彼は空に向かってピンと手を挙げる。
そして真っ直ぐ走り始めると、そのまま跳び箱へ正面衝突をした。
静寂・・・。
皆が見守る中、彼はむっくと立ち上がり腕組みをしながら不満げに首を傾げブツブツ唸り始めた。
すぐ横で同じ高さ、三段の跳び箱を小学生の女の子が軽々と飛び越している。
それを見た彼はポンと手を叩き、踏切板を拾い上げこう叫んだ。
「そうかー!この踏切板は子供用だったのかー!通りで跳躍力がいつもと違うと思ったんだー!」
聴衆を論破出来たと思ったのか、彼は踏切板を脇に堂々と胸を張って運動場を去って行った。
その他
公開:19/03/27 12:00
更新:19/03/27 12:13

林 孝光( 東京 )

1日1作、昼の12時頃に投稿しています。

普段は四コマ漫画を描いたり、イラストを描いて遊んでいます。

趣味はジャズピアノです。

ショートショートは中学生の時に筒井康隆先生に出会って衝撃を受けて、星新一先生、藤子F不二雄先生と手を伸ばして読み漁り自分なりに執筆をしていました。

よろしくお願いします❣️

ショートショートの漫画も執筆しています。

漫画ブログ

http://takahaya4.hatenablog.com

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