廊下の先
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ARがすっかり浸透した世界。市販のメガネを着用すると、街のあらゆるもののデータを見ることができようになった。
とある廃墟の廊下。
そこだけにはその機能が適用されていないらしく、未知の場所になっているのだという。
そんな話を聞いて、僕は行ってみることにした。
「本当だ」
確かにそこでは、メガネのレンズに何も表示されない。普段は見えるものが消えると、何となく不安になる。
生ぬるい風が、暗闇に染まる廊下の先に吸い込まれていく。
五分ほど歩いた。まだ続いているのだろうか。そう思ったとき、出口のように見える明かりを、廊下の先に見つけた。
風と共に飛び出す。一瞬で暖かい陽の温度に包まれる。
一面に、植物の緑色が広がっている。
花の香り。
鳥の声。
小川のせせらぎ。
メガネのレンズにデータは表示されない。
廊下を抜けた先は、ARの世界に疲れた人たちの憩いの場だった。
とある廃墟の廊下。
そこだけにはその機能が適用されていないらしく、未知の場所になっているのだという。
そんな話を聞いて、僕は行ってみることにした。
「本当だ」
確かにそこでは、メガネのレンズに何も表示されない。普段は見えるものが消えると、何となく不安になる。
生ぬるい風が、暗闇に染まる廊下の先に吸い込まれていく。
五分ほど歩いた。まだ続いているのだろうか。そう思ったとき、出口のように見える明かりを、廊下の先に見つけた。
風と共に飛び出す。一瞬で暖かい陽の温度に包まれる。
一面に、植物の緑色が広がっている。
花の香り。
鳥の声。
小川のせせらぎ。
メガネのレンズにデータは表示されない。
廊下を抜けた先は、ARの世界に疲れた人たちの憩いの場だった。
ファンタジー
公開:19/03/28 16:03
更新:19/03/28 21:16
更新:19/03/28 21:16
たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!
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