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3月の土俵に雪が降る。春場所、俺は気合十分に塩を掴んで土俵に投げた。その光景はまさに雪のよう。その雪は熱い礫だ。この戦い、負けるわけにはいかない。
俺は幼い頃から体格に恵まれていた。だから相撲部屋に入門したときも簡単に横綱になれると思っていた。あの時の俺はバカだった。
俺より小柄な短文桜先輩に何度も負けた。「いいか、相撲は力押しじゃ勝てない!技と駆け引きを覚えるんだ!」俺は先輩の技と駆け引きを勉強させてもらった。
同部屋のライバル、月の梅がケガで引退を余儀なくされた。「俺の夢、お前に託した」俺は月の梅の夢も背負った。
そう、この戦いは俺一人の戦いじゃない。部屋の皆の戦いだ。
それに俺はアルビノだ。白い肌に白い髪。人と違うことに偏見を持たれている。俺は今場所で優勝したらアルビノであることを誇ってやる!ありのままの姿を世間に見せつけてやる!
俺、春の雪。一世一代の大勝負が今始まる!
公開:19/03/25 18:29

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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