牛丼豚丼ポセイドン

俺と親父で経営する「どんぶり屋」は、天丼、牛丼、豚丼などのどんぶりが揃っている。売れ行きは好調だ。しかし、海鮮丼だけが売れ行きが良くない。友人に相談すると、ネーミングを変えてはどうかというアドバイスを受けた。俺は海のイメージから、海の神であるポセイドンにした途端、ポセイドンはバカ売れした。

ある日、店に半魚人の格好をした男がやって来た。
「いらっしゃい、面白いコスプレですねぇ」
「ポセイドンだ」
「は？さては同業者だな、営業妨害ってわけか」
「海の神をどんぶりにするとはけしからん」
親父も黙っていなかった。
「テメェ出るとこ出ようじゃないか！」
そいつが妙な呪文を唱えると、俺と親父は海底神殿に放り出されていた。眼前に巨大な半魚人が立っている。
「親父…コイツ本物だよ」
「ギョギョギョ！」
そのギャグがポセイドンの逆鱗に触れてしまった。俺と親父は大きなどんぶりに放り込まれ、親子丼になった。