花神異聞~夢~

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「ここだよな……」
イサナは手元の地図を何度も確認する。「ここに行ってきてほしい」とニニギに渡されたそれは、驚くほど汚い手書きの地図だったが、ここで間違いはなさそうだった。

”メイド喫茶『ヨモツヒラサカ』”

「メイド喫茶……」
話に聞いたことはあった。
「それにしても」
なんて物騒な名前の店だ。「メイド」ってこれどっちの意味だろう。
「まさか、メイドさんが全員ヨモツシコメ、ってことはないよな」
桃でも持ってくれば良かったかな、とイサナは半ば本気で考えた。
ニニギは、一体なんだってこんなところに。
考えてもしかたがない。イサナは意を決してドアをくぐった。

「お帰りなさいませご主人様~♡」
「!!」

イサナは息をのんだ。目の前の光景から目を離せずに、その場で固まった。
「どうかなさいました? ごしゅじ……なっ!」

そこに居たのは、可愛らしいメイド服に身を包んだ、イサナミだった。
その他
公開:19/03/24 18:09
更新:19/03/24 18:10
創樹さん 『花神の庭』 二次創作(?) パラレルワールドの話 どうか 広い心で お願いします 続きます

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