ベタベタなはなし

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「先生..実は話があって..」潤む目で見つめられた。
「どうした?」
「いや、でも、もう私の担任じゃないし..」
「確かに去年までは担任だったが、だからって縁が切れたわけじゃないぞ」俺は冷静を装い返答をした。実際のところはあれやこれやと妄想ワールド突入体制に入る所を理性で懸命に抑えこんでいる状態だった。
「先生!私、象が飼いたいんです!」
目が点。
「象?じゃなくて像?でしょ」
「違う。象」
廊下が騒がしい。
「象がいるぞう、象が!」ダジャレのような叫びが廊下から聞こえる。
俺は廊下に出た。そこには巨大な象がって思ったら、小さい子象がいた。
「なんか道に捨てられてて。可哀想だったから..ダメですか、先生?」
出た、ウルウル光線。
周りの生徒たちからも「飼いたい!」コール。
「わかった、わかった」
「やったー」のコールが止まない。
「だから先生大好き!」
なんなんだ、このベタな青春話は!
その他
公開:19/03/21 13:51

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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