それは未来へのはじまり

0
3

ねえ、と袖を引けばそれだけで分かってくれるから、甘えていた。

季節外れのもみの木の下で、苦しそうに顔を顰めるあなたにぎゅっと掴まれた左手が、つらくなってしまうほど痛い。

わたしたち、この木がキラキラにデコレーションされる頃には、幸せになれているのかな。

あなたは囁く、「帰したくない」。
恋愛
公開:19/03/21 07:50

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容