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新緑に囲まれた木造駅舎。僕は切符を買ってトロッコ列車に飛び乗った。僕を含め4組の乗客。1人客は僕だけか…
『とろっこれっしゃ』
「おお、ひらがな上手に書けたね」
「明日から勉強がんばろうね」
「うん!」
真新しいランドセルの女の子。親御さんと一緒。入学式かな。
「海の見える部屋がいいわ」
「そうだね、君の欲しかったアイランドキッチンも備えよう」
ピンクのバラのブーケ。新婚さんだろうか。
「これから二人で旅に出よう。世界一周なんてどうだ」
「あなた、無理しないでね。もう若くないんだから」
顔も隠れる大きな花束。定年を迎えた夫婦かな。
ピーーーーー!
笛が大空に高鳴った。
「ご乗車ありがとうございます。『新生活』行きのトロッコ列車。ただいま出発します!」
いよいよ出発だ。初めてのスーツと革靴。1人だけど寂しくない。
明日から僕の新生活も始まる。
『とろっこれっしゃ』
「おお、ひらがな上手に書けたね」
「明日から勉強がんばろうね」
「うん!」
真新しいランドセルの女の子。親御さんと一緒。入学式かな。
「海の見える部屋がいいわ」
「そうだね、君の欲しかったアイランドキッチンも備えよう」
ピンクのバラのブーケ。新婚さんだろうか。
「これから二人で旅に出よう。世界一周なんてどうだ」
「あなた、無理しないでね。もう若くないんだから」
顔も隠れる大きな花束。定年を迎えた夫婦かな。
ピーーーーー!
笛が大空に高鳴った。
「ご乗車ありがとうございます。『新生活』行きのトロッコ列車。ただいま出発します!」
いよいよ出発だ。初めてのスーツと革靴。1人だけど寂しくない。
明日から僕の新生活も始まる。
ファンタジー
公開:19/03/20 22:28
更新:19/03/20 22:35
更新:19/03/20 22:35
新生活
第27回ゆきのまち幻想文学賞「大湊ホテル」入選
第28回ゆきのまち幻想文学賞「永下のトンネル」長編佳作
一期一会。
気の向くままに書いては、読んで、コメントしています。
特に数学・物理系のショートショートにはすぐに化学反応(?)します。
ガチの数学ショートショートを投稿したいのですが、数式が打てない…
書こうと考えてもダメで、ふと閃いたら書けるタイプ。
最近は定期投稿できてないですが、アイデアたまったら気ままに出没します。
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