涙滴

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朝が訪れる度にわたしが泣いていることを、あなたはおろか誰しもきっと知らないでしょう。

暁光が閉まり切っていない窓の隙間からこの部屋に漏れ出し、わたしの流した涙滴をきらめかせる。

それが美しいものであるとでも云うかのように。

扉を叩く音が聞こえてもなお、わたしは枕に顔を埋めて泣いていた。
ファンタジー
公開:19/03/19 07:18

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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