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学生の頃からの習慣で、毎年四月に私は日記帳を買い替える。厚さ一センチ程度の手帳サイズの日記帳だ。そうして私のどうってことない日常を、また一年かけて一センチ積み上げてゆくのだ。
一年で一センチ。十代から付け始めた日記は、これまでに十数センチ。これから死ぬまでに数十センチ。全部積み上げても一メートルにもならない。そう思うと少し拍子抜けしてしまう。それならばいっその事、私が死んだら、それまでの日記帳を全部一緒に、棺桶に詰めて燃やしてしまおう。そう思うとなんだかワクワクしてきた。
私と私の生きた時間はメラメラと燃え、煙になって空へ舞い上がり消滅する。しかし、消滅した私の数十年という時間は、きっとどこかでリサイクルされて、新しい時間に生まれ変わっているんじゃないだろうか。自然はきっとそんなふうにできているに違いない。なんとなく、そんな気がしている。
一年で一センチ。十代から付け始めた日記は、これまでに十数センチ。これから死ぬまでに数十センチ。全部積み上げても一メートルにもならない。そう思うと少し拍子抜けしてしまう。それならばいっその事、私が死んだら、それまでの日記帳を全部一緒に、棺桶に詰めて燃やしてしまおう。そう思うとなんだかワクワクしてきた。
私と私の生きた時間はメラメラと燃え、煙になって空へ舞い上がり消滅する。しかし、消滅した私の数十年という時間は、きっとどこかでリサイクルされて、新しい時間に生まれ変わっているんじゃないだろうか。自然はきっとそんなふうにできているに違いない。なんとなく、そんな気がしている。
その他
公開:19/03/18 17:34
プチコン3
新生活
巣々木尋亀(すずきひろき)と申します。
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