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私は、空からの落とし物を手の平でそっと受け止める。
手の平の窪みに天の涙はたまっていく。

私はそれを手の平でろ過し、地上に流し込む。
せわしさを言い訳にした都会の切なさと溶け合わないようにと願いながら・・・

優しさがあれば、正義を貫けば、いつか光が差すと思っていた若者の時と比べ、大分、性格がねじ曲がってしまっていた。

それほど楽しくもないのに、上司の冗談に愛想笑いをし、若い時と比べて受け身が上手になっただけである。

私は、雨を言い訳にして、これから先を進んでいきたくはなかったが、私の役割はただの雨受けである。
その他
公開:19/03/16 20:01

神代博志( グスク )









 

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