爆弾発言

「不倫したって良いじゃないか。だって人間だもの」
「総理、こんな時に正気ですか。それは爆弾発言ですよ」
「フォ、フォ、フォ、そんなに取り乱すほどの事では無かろう」
「緊急警報、緊急警報、総理が爆弾を投下した。場所は国会議事堂。至急、爆弾処理隊は国会議事堂に駆け付けたし」
「君達、ちょっと大げさすぎないか。たかが不倫ぐらいで」
「総員、繰り返す。総理が爆弾を投下した。これは非常訓練ではない。無差別爆弾テロである。首謀者の身柄は当局が拘束した。なお、現場は阿鼻叫喚の状況だ。被害者も出ている。緊急搬送の準備を依頼する」
「不倫ぐらいで大袈裟な。昔、私が性転換した事に比べれば」
「緊急事態宣言発令、爆弾の威力は思ったよりも大きいもよう。海外の皆さんは爆風による大津波に注意せよ。各自、シェルターに避難せよ。」
「そんな馬鹿な」
「何を言っているんですか。あなたの発言はそれだけ影響力があるのですよ」