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地平線まで見渡す限りの荒涼とした砂漠だった。
生き物や植物の影さえ見えない灼熱の砂だけが広がる死の世界だ。
その砂の上に一人の若者が立っていた。
ジーパンに半袖のTシャツの軽装で、水筒はおろか持ち物らしい物は何もない。
都会の街の中から突然そこに放り込まれたかのようだった。
若者はその右手に、良く冷えて露の浮いた缶コーラを持っていた。
日陰のない砂漠の中にあっても汗一つかかず、風もないのにその柔らかな髪の毛をなびかせて、涼しげな面持ちで遠くを眺めている。
若者は、手に持ったコーラをうまそうに飲み干すと、思い切り遠くへとその空き缶を投げた。
すると空き缶は砂の上に落ちる寸前にふっとかき消えてしまう。
砂の上には白骨と化した探検家の体が横たわっていた。
彼が死ぬ直前に見た幻が、まだそのあたりに残っているのだろうか。
生き物や植物の影さえ見えない灼熱の砂だけが広がる死の世界だ。
その砂の上に一人の若者が立っていた。
ジーパンに半袖のTシャツの軽装で、水筒はおろか持ち物らしい物は何もない。
都会の街の中から突然そこに放り込まれたかのようだった。
若者はその右手に、良く冷えて露の浮いた缶コーラを持っていた。
日陰のない砂漠の中にあっても汗一つかかず、風もないのにその柔らかな髪の毛をなびかせて、涼しげな面持ちで遠くを眺めている。
若者は、手に持ったコーラをうまそうに飲み干すと、思い切り遠くへとその空き缶を投げた。
すると空き缶は砂の上に落ちる寸前にふっとかき消えてしまう。
砂の上には白骨と化した探検家の体が横たわっていた。
彼が死ぬ直前に見た幻が、まだそのあたりに残っているのだろうか。
ファンタジー
公開:19/03/12 17:36
もともとは漫画を描いていました。
漫画のアイデアを文字で書いているうちにショートショートも書くようになったんですよね。
名前はもちろんペンネーム。
実際にはない名字を考えました。
読みは、男の子気分の時は『いえにら・まさみ』
女の子気分の時は『いえにら・まみ』に変わります(笑)
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