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風雨の強いある嵐の日のこと。
僕たちが部屋で退屈していると、ベリちゃんが
「あっち向いてホイ!しよう」
と提案してきた。
僕は久しぶりのそれに緊張し、
どれを出そうか頭のなかでぐるぐる思案する。
「あたしはねぇ、強いんだよ!!
じゃあ行くね!
じゃんけんベリ!あっち向いてベリ!!」
僕はパー、彼女はグー。
(なんだ、弱いじゃん)
『あっち向いて~~ホイ!!!』
僕は嬉々として下を指した。
彼女は思い切り頭を下に向けている。
勝った!と思った次の瞬間、頭頂部の苺が落ちて途端に額からぐしゃりと崩れ始めた・・・。
『あっあっ…。ごめんよ、ごめん。僕が悪かったよ』
──ピカッ!!ゴロゴロゴロ~ドンッッ!!
苺を元の場所に戻した彼女は、轟く雷鳴を背に、頬に流れる苺のソースをぺろりと舐めた。
そして鏡を見ながら顔を整えると
にやり、と笑った。
「ねっ、あたしやっぱり強いでしょ」
僕たちが部屋で退屈していると、ベリちゃんが
「あっち向いてホイ!しよう」
と提案してきた。
僕は久しぶりのそれに緊張し、
どれを出そうか頭のなかでぐるぐる思案する。
「あたしはねぇ、強いんだよ!!
じゃあ行くね!
じゃんけんベリ!あっち向いてベリ!!」
僕はパー、彼女はグー。
(なんだ、弱いじゃん)
『あっち向いて~~ホイ!!!』
僕は嬉々として下を指した。
彼女は思い切り頭を下に向けている。
勝った!と思った次の瞬間、頭頂部の苺が落ちて途端に額からぐしゃりと崩れ始めた・・・。
『あっあっ…。ごめんよ、ごめん。僕が悪かったよ』
──ピカッ!!ゴロゴロゴロ~ドンッッ!!
苺を元の場所に戻した彼女は、轟く雷鳴を背に、頬に流れる苺のソースをぺろりと舐めた。
そして鏡を見ながら顔を整えると
にやり、と笑った。
「ねっ、あたしやっぱり強いでしょ」
ホラー
公開:19/03/12 17:00
更新:19/03/24 02:04
更新:19/03/24 02:04
ベリショ
モンくん
ベリちゃん
ショートケーキ
苺
日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。
こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)
2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選
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