僕らの住んでいた星

　もうずうっと昔のことだ。僕らの住んでいた星が、いさかいの末に滅びたのは。青く美しい星は見る影もなく荒れ、とうとう僕らは新たな住処を求めて星を発つことにした。
　今日もまた一つ、新たな星にたどり着く。降り立つと迎えてくれたのは、荒廃して命の影もない大地だ。
「ああ、この星はだめだな。僕らの星よりも随分前に滅んでしまったようだよ」
皆が宇宙船へと戻って行くなか、僕は一枚の紙切れを見つけた。何故だろう、この星の言葉は僕にも読める。この星は昔、地球と呼ばれていたらしい。なんだ、いさかいをせずにいられない生き物は、僕ら以外にもいたんだな。快適な新生活を求める旅は、まだまだ続きそうだ。