一気呵成

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1600年。
徳川家康を大将とする東軍と、石田三成率いる反徳川勢力の西軍の合戦が美濃国関ヶ原で繰り広げられた。

石田三成は、馬の手綱を引き、馬からおり、総勢三百名以上の兵士が取り囲む中、刀を抜いた。

兵士達は、石田三成に一斉に襲いかかる。
石田は、神経を研ぎ澄ませながら、兵士達を次々と人斬りした。

兵士達は、五体をきり落とされ、心臓を貫かれ、地面の上に積みあげられていった。

石田は、片腕を失っても、耳をそぎ落とされても、前へ前へと進んでいった。

合戦の最中、突然、雨が降り注ぐ。

兵士達の合戦にかける心意気は雨にぬれることはなかった。

石田は、最後の力を振り絞り、兵士に闘いを挑みにいったが、全身から力がぬけ、手から刀がこぼれておちてしまい、それ以上、闘い続けることは出来なかった。

石田は兵士に刀で心臓をひとつきされ、静かな雨と共に命は流れていった。
その他
公開:19/03/08 22:40

神代博志( グスク )









 

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