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消そうとすればするほど濃く色づくこの感情は何と言えばいいのだろう。

明け方の蘭の花の園でひとり蹲り浅い呼吸と静かな涙を繰り返す。

時折吹き抜ける朝風に身を揺らす色とりどりの蘭はそんなわたしを嘲笑うかのようだ。

消えて、消えて、お願いだから。

悲鳴のような願いが天に届くことは終ぞなかった。
ファンタジー
公開:19/03/07 08:57

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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