誰も知らない

1
5

失うことを前提に手に入れたもののなんと儚きことか。

眠るあなたの厚い耳朶に触れてわたしは今夜も声を殺して泣く。

いつかあなたはわたしの前から足音もなく去ってしまう。

あなたがわたしの側にいた証だけを残して消えてしまう。

仕様がないことだと分かっていても其の内訪れる哀しみからは逃れられず。
ファンタジー
公開:19/03/07 08:56

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容