甘いブラックコーヒー

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この春から一人暮らし。買い物して
賃貸アパート着く。自宅はここの3階。
『チン』エレベーターの扉が開く。
「あっジュンくん!」
幼馴染みのカコちゃんがエレベーターに乗っていた。
「なんでここに?」
驚き僕は尋ねた。
「あれ?言ってなかった?春から同じ大学だよ」
「えっ⁈」
「コーヒーメーカー買ったんだ。あとで行くよ」僕の荷物を見てカコちゃんは言った。

2時間後。
「はい、コーヒーの粉とフィルター」
「なんでわかったの?」
「昔からそうじゃん」
コーヒーメーカーを買った嬉しさで他のを忘れていた。そんなクセが昔からある。
出来上がりのコーヒーはいい香りが立つ。でも、ブラックはやはり苦い。
「一人暮らし不安だったけどジュンくんが近くに居るなら安心だ」
卒業式以来のカコちゃんはやはり可愛い。
「よろしく守ってね。私のヒーローさん」
僕は赤くなる顔を伏せ、コーヒーを飲む。苦味の中にも甘さを感じた。
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公開:19/03/08 14:13

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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