春の白雪
1
4
昔々、とある山奥に一人の少女が住んでおりました。
彼女の名前は白雪姫。
その名を聞けば男達は、「さぞや素敵な女性なのだろう。一度お目にかかりたいものだ」と考えるに違いない。
けれども実物は想像とは程遠く、普段の偏った食生活と運動不足が祟りまるで肉饅頭のような姿でした。
「お~、鏡よ、鏡さん。この世で一番、醜いのは誰だい」
「それは白雪姫です」
「それではこの世で一番、美しいの誰だい」
「それはこの山奥に住んでいるお婆さんで御座います」
「そうかい、そうかい。お前は正直だね。その正直さを見込んで頼みがある。聞いてくれるかい」
「なんでしょうか」
「その婆さんにこの毒リンゴを食べさせてきておくれ。そうすれば彼女は幻覚障害に襲われて自分の事が分からなくなるだろう。その後はいつも通り、私が彼女の甘いマスクを丁寧に包丁で剥ぎ取ってやるよ。鏡よ、お前は美しい物を収集し、壁に貼るのが好きだからねぇ」
彼女の名前は白雪姫。
その名を聞けば男達は、「さぞや素敵な女性なのだろう。一度お目にかかりたいものだ」と考えるに違いない。
けれども実物は想像とは程遠く、普段の偏った食生活と運動不足が祟りまるで肉饅頭のような姿でした。
「お~、鏡よ、鏡さん。この世で一番、醜いのは誰だい」
「それは白雪姫です」
「それではこの世で一番、美しいの誰だい」
「それはこの山奥に住んでいるお婆さんで御座います」
「そうかい、そうかい。お前は正直だね。その正直さを見込んで頼みがある。聞いてくれるかい」
「なんでしょうか」
「その婆さんにこの毒リンゴを食べさせてきておくれ。そうすれば彼女は幻覚障害に襲われて自分の事が分からなくなるだろう。その後はいつも通り、私が彼女の甘いマスクを丁寧に包丁で剥ぎ取ってやるよ。鏡よ、お前は美しい物を収集し、壁に貼るのが好きだからねぇ」
公開:19/03/08 11:34
更新:19/03/08 11:55
更新:19/03/08 11:55
ログインするとコメントを投稿できます