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納屋の奥で錆びた包丁を研いでいる
半泣きで必死に研いでいる
外には鬼が歩いている
人が三人食べられた
隣の六郎は良い男だった
六郎の嫁は器量が良かった
もう1人は誰だか分からない
次は自分かも知れない
武器がこの包丁しかない
少しでも切れるようにしないと
なんで研いで置かなかったのか
ガチガチと歯がなって止まらない
「どこだろう」
この音で気付かれてしまう
それなのに止まらない
ガタガタと戸が開けられる
「ここだろう」
ぬっと赤い鬼が入ってきた
鬼と目が合う
包丁を向けると鬼が動きを止めた
「なんだ鬼婆か」
そう言うと鬼は出て行った

その事を思い出す度に鏡をみる
悔しい
ホラー
公開:19/03/06 09:12
更新:19/03/06 09:14

長井四六九( 日本 )

面白い話を書きたいものです。

でも、上手く書こうとすると全然書けませんね。これがZENなのかなぁ 全然だけに (*´-`)

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