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会社の飲み会の帰り、ふと昔寄っていた馴染みの店を思い出した。
仕事やプライベートでばたばたしていて、行く機会をすっかり失ってしまっていた。
一度行けなくなると、何となく気まずい気がして、一歩が踏み込みづらい。
酔いに背中を押してもらい、やっとナラの一枚板で出来たドアを開ける。
「やぁ、久々だね。」
柔和な空気を纏ったマスターが微笑む。
「今日はどうする?」
「最初はマスターのお勧めで。」
このやり取りも久々だ。
マスターは慣れた手つきで400字詰めの原稿用紙を取り出し、匙で文字を掻き出す。
カクテルグラスにそれを流し込んで少し混ぜると、すっと僕の前に差し出した。
それを飲み込むと、目の前には素敵な夢の世界が拡がる。
文字たちが全身を廻り、世界を構築していく。
しばらく幸せな気分に浸っていると、マスターが原稿用紙を渡してきた。
さぁ、久々に僕もカクテルを作るとしよう。
仕事やプライベートでばたばたしていて、行く機会をすっかり失ってしまっていた。
一度行けなくなると、何となく気まずい気がして、一歩が踏み込みづらい。
酔いに背中を押してもらい、やっとナラの一枚板で出来たドアを開ける。
「やぁ、久々だね。」
柔和な空気を纏ったマスターが微笑む。
「今日はどうする?」
「最初はマスターのお勧めで。」
このやり取りも久々だ。
マスターは慣れた手つきで400字詰めの原稿用紙を取り出し、匙で文字を掻き出す。
カクテルグラスにそれを流し込んで少し混ぜると、すっと僕の前に差し出した。
それを飲み込むと、目の前には素敵な夢の世界が拡がる。
文字たちが全身を廻り、世界を構築していく。
しばらく幸せな気分に浸っていると、マスターが原稿用紙を渡してきた。
さぁ、久々に僕もカクテルを作るとしよう。
ファンタジー
公開:19/03/06 20:35
ぽやぽやと思い付いた物語を書いております。素晴らしい作者の皆様の作品を読みながら勉強中の万年初心者。よろしくお願いいたします。
マイペースに投稿再開していければ良いなぁと思ふ今日この頃。
不勉強なもので、もしどなたかの作品と似た内容を投稿してしまっていた場合はご指摘頂けますと幸いです。
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