D.I.Y.学生

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この春から、僕は大学生。
山奥のオンボロアパートで一人暮らし。
お金もなく、棚やテーブルはD.I.Y.で手作りした。
その内、アパートの住人からも注文が。
『お安い御用さ!』
イスやロフトを作った。
大家さんからは、アパートの改修をお願いされた。
アパートは増築し、屋上に共同スペースを作った。
皆のお願いに応えながらも、大学には通っていた。
ただ、バス通学は時間がかかったので、近道のルートになる橋を作った。
もっと学生たちが通学しやすいよう、線路を敷き、大学まで列車も走らせた。
噂は広まり、移住者も増え、僕は徹夜でD.I.Y.した。

コンコン。ドアのノック音。
『どうぞ』
「市長。子供たちが街に遊園地をと」
市長室の自作パソコンで、僕は大学の補習を受けていた。
『お安い御用さ!』
机の下の工具箱を持ち、ツリーハウスの市役所の窓から街を眺める。
誰が呼んだか、この街の名はD.I.Y.都会。
青春
公開:19/03/04 16:10

そるとばたあ( 神奈川 )

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