常闇の光

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激しい雷雨の中でふたりは声も無く慟哭していた。

雨に降られ風に吹かれる花々のように儚い運命に絶望を感じていた。

泥に汚れた手で泥に塗れた手を探す。

せめてふたりともにと願う。

やっと掴んだ互いの手は小さな灯火のような光。

一生離れないと誓うから一生離れないで。

縋りつきふたり闇に堕ちていく。
ファンタジー
公開:19/03/04 10:08

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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