必要なのはターザン？

「アーアーア〜」ジャングルのヒーローターザンがうっそうと生い茂る森の中から巧みにツルを使いやって来た。
ジャングルの動物たちもそのツルさばきには感心するほどだ。
「みんな元気か」森の動物たちに声をかける。ジャングルの蒸し暑さは尋常ではない。彼の身体から汗が滴る。
ターザンはサバンナへと向かった。
ライオンの長「ケルン」に会うためだ。緑の葉をしっかりと付けた大きな木の陰で「ケルン」は休んでいた。
「やぁ、ケルン。調子はどうだい？」その声に反応しライオンの長「ケルン」は身を起こしターザンに歩み寄った。大きく口を開き大きな舌を出してターザンの顔を舐めた。周りにいたメスや子供たちもターザンに近寄り身体を舐めた。
「くすぐったいよ。もーもー勘弁してくれ。人気者は辛いよ」と嬉しそうなターザン。
しかし、ライオンたちはターザンから出る汗の塩分を必要としているだけだった、という本当の理由を知らない。