味噌汁はリンゴ味

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また失敗。一口啜って眉をしかめた。沸かした100%ジュースの味。
温かい果物苦手なんだよ。ひとまず豆乳で割ると、見た目は近い。凝固した成分が沈み、どっきり味噌汁の完成。

『あ~あ、汚ねぇ』
『げほっ…お前、またハメやがって……!』
『匂いで気付けよ。バ~カ』

汁椀に入れたら、普通味噌汁って思うぞ。突っ込んでも喜ぶだけ。黙って一気した。ほのかな甘みとリンゴの匂いが鼻に抜け、黙って突き出したらお代わりをくれた。オーブンで、お得意のアップルセロリパイが膨らんでた。
お茶のレシピ訊く為――言い訳がましいな。
結婚式の招待状。出欠欄を往復して、酸っぱいお茶をもう一口。

「いい加減にしてくれる?」
……あ、バレた。
「単なる元同居人なら、そういう悩ましい顔やめて」
「はいはい。明日出します」
「じゃあ、一応ご夫妻で、お席用意するわね」
「なぁ、味噌汁飲む?」
「匂いで気付くわよ。カップに入れて」
青春
公開:19/02/28 20:20
クッキング・ワガママ後日譚

創樹( 富山 )

創樹(もとき)と申します。
前職は花屋。現在は葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書き(もどき)をしております。
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☆SSGと皆様のお陰で生まれた本たち
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選集
花神の庭

詩集
君に伝えたかったんだ。

いつも本当に、ありがとうございます!

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